2016年からジュニアNISAという制度が始まります。
今までのNISAとは要件が少し変わります。
そこで、ジュニアNISAについてまとめてみました。
ジュニアNISAの内容
ジュニアNISAとは、2016年から始まる未成年者の少額投資非課税口座のことをいいます。
20歳未満を対象に80万円までの非課税口座から生じた配当金・分配金・譲渡益を5年間非課税にするものです。
既存のNISAは20歳以上を対象としていましたが、2016年から対象年齢が広がります。
なお、2016年から既存のNISAの投資枠が100万円から120万円に拡大します。
全体の概要
- 非課税対象 20歳未満の人が開設するジュニアNISA口座内の少額上場株式等の配当・譲渡益
- 年間投資上限 80万円
- 非課税投資額 最大400万円(80万円×5年間)
- 口座開設期間 平成28年から平成35年までの8年間
- 非課税期間 最長5年間
- 運用管理 親権者等の代理又は同意のもとで投資、18歳になるまで原則として払い出し不可
参照:国税庁HP『平成27年度税制改正のあらまし』(PDF)より
ジュニアNISAの特徴
ジュニアNISAは既存のNISAと対象年齢と投資枠が異なりますが、他にも特徴があるのでご紹介します。
- 投資資金の出処は親・祖父母に限られない(口座名義は未成年者本人)
- 18歳まで払い出しが不可能(払い出した場合は、過去の非課税部分に課税)
- マイナンバーによる口座開設の簡素化
ジュニアNISAによる相続税対策
前述したとおり、投資枠が80万円で贈与税の非課税枠110万円の範囲内であるため、
毎年80万を相続対策として子どもや孫の口座に無税で移動することが可能です。
これを使えば、80万円を5年間続けた場合400万円の相続税対策が可能になります。
さらにメリットとして、通常の贈与と違い贈与の形式が形として残るため、
贈与契約書が不要ですし、名義財産に疑われにくくなります。
ただし、18歳まで払い出し制限があるため注意が必要です。
ジュニアNISAの注意点
いろいろな特典があるジュニアNISAですが、注意しなければならないこともあります。
まず、前述とおり18歳までは払い出し制限があること、
そして、売却損との損益通算ができないこと
投資なので、株価が下がるリスクがあること
まとめ
ジュニアNISAは上手く使えば、相続税対策になりますし、
子供や孫が大学に入るまでの積立金としても活用できます。
しかし、株価が上がることを前提としているため、株価が下がるリスクも考慮しておいたほうがよいでしょう。
教育資金の贈与は元から非課税税ですし、教育資金の一括贈与の非課税もあります。
ジュニアNISAは株価が上がる場合にメリットを受けられる贈与です。
では、また。