たまに税理士というだけで大変ですねと言われることがあります。
仕事はみんな大変で楽な仕事はないはずなのにと不思議に思います。
もしかしたら、深い意味もなく言っているのかもしれないけれど、
会計業界にブラック企業のイメージが付いているのかもしれないとか考えたり、
会計業界が斜陽産業と思われていて、先行きの不透明感を憂いているかもしれないです。
そこで、税理士の何が大変なのかを自分なりに分析してみました。
結果として士業全般の大変さに通じているのに気づきました。
試験に合格することの大変さ
税理士になるには、国家試験に合格しなければなりません。
具体的には、11科目(簿記論、財務諸表論、法人税法、所得税法、相続税法、消費税法、国税徴収法、固定資産税、住民税、酒税法、事業税)のうち、5科目に合格しなければなりません。※必修科目や選択必修科目がありますが、詳しくは資格サイトをチェックしてください。
試験に合格するのに2年で合格する人もいれば、10年以上かけて合格する人もいます。
しかも、何年かけても合格しない人もいます。
これが第一に大変なところだと思います。
仕事を覚える大変さ
税理士試験に合格しても仕事がバリバリできるわけではありません。
仕事ができるようになるには実務を経験しなければなりません。
正直な感想ですが、学校で習ったことと実務は似て非なるものでした。
今も苦労していますが、それを覚えるのが大変なところに挙がります。
知識を更新する大変さ
仕事を覚える大変さに似ていますが、知識をを更新することも大変です。
法律は毎年改正されるので、前年の知識を修正したり、
新しく覚えなければなりません。これは士業特有の大変さかもしれません。
サービス業としての大変さ
税理士にかぎらず士業は法律に従って仕事をしていますが、
サービス業としての一面もあり、この違いを上手く使いこなす大変さがあります。
税理士は、税法に従って税金を計算するのが仕事ですが、
サービス業としてお客様の税金を減らすというのも仕事です。
お金をもらうのだから税金を減らしたいが、税法は守らなければなりません。
このギャップを上手く調整する大変さがあります。
東芝の不正会計と監査法人の関係にも通じるのかもしれません。
加齢に伴う体力の大変さ
最後に、体力面の衰えがもたらす大変さがあります。
お客様のもとへ訪問することを経営方針としている税理士は多いですが、
これが加齢にともなって大変になります。今年のように暑い夏はなおさらです。
ちなみに税理士の一番多い年齢層は60代です。
また、加齢にともなって新しい知識を更新する大変さもありそうです。
まとめ
士業の大変さを分析してみました。
士業の皆さん今年も暑い夏ご苦労様でした。
まだまだ残暑が厳しいですが、お体ご自愛ください。