税理士試験に合格するには、11科目の試験科目のうち、5科目に合格する必要があります。
11科目のうち5科目を好きに選択してもいいわけではなく、必修科目と選択科目があります。
税理士試験の1科目を合格するために、必要な勉強時間は半年から1年ほど必要になります。
そのため、受験科目の選択は慎重さが必要ですが、特に基準はありません。
そこで、筆者なりの受験科目の8つの選択基準をまとめました。
※あくまで、私見ですので、悪しからず。
試験科目の選択基準
筆者なりの試験科目をまとめてみました。
どの選択基準に優劣はありません。
自分なりに優先順位を付けて科目を選択する上の基準にしてみてください。
選択基準その1.合格確率が高さ
次の表は、平成26年度の税理士試験の科目別の合格率です。国税庁が合格発表に合わせて公表します。
なお、試験内容の採点基準は公表されていないため、専門学校の情報を頼るしかありません。
※国税庁HPより https://www.nta.go.jp/sonota/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka2014/01.htm
合格率を見ると、前年度と比べても大きな変化はなく、全体的に12%~14%で推移しています。
ただし、住民税の合格率は前年度よりも大きく下がっています。
合格率の高い科目を選択するのは、一つの手段ですが、科目ごとに大きな違いはなく、年度によっては急に合格率が下がることもあります。
合格率だけでは選択基準にはならないと思いますが、少しでも可能性の高い科目に望みを託すのもいいかもしれません。
選択基準その2.受験者数の多さ
受験者数が多いほうが、合格する絶対数も多いため、一見有利ですが、合格率はどの科目もあまり変わりません。
上の表だと、法人税法は約6,000人と多いですが、住民税は600人と10分の1の受験者数です。
それでも、受験者数が多いということは、開講している教室が多く、先生も多いため、情報量が多くなるメリットはあります。
また、薄い希望ですが、答案の数が多ければ、採点する人も大変なので多少甘く見てくれるかもしれません。
選択基準その3.将来のキャリアプラン
住民税や固定資産税の受験者数が少ないのは、市区町村で計算するため、実務で使う機会が少ないからです。
実務で使う科目を合格しておくことは、将来のキャリアプランに影響をあたえるため、選択基準の一つになります。
資産税関係に強くなりたい人は、所得税や相続税が選択科目の候補になります。
また、企業の税務に強くなりたい人は、法人税や消費税が選択科目の候補になります。
選択基準その4.税目の関連性
税目の中には、考え方や計算方法が似ているものがあります。
そのため、関連性が近い科目を選択することで、受験勉強の効率を上げることができます。
つまり、一つの科目を勉強することで、もう一つの科目の理解度も上がるメリットがあります。
たとえば、法人税と事業税は、関連性が強いため、選択科目の候補になります。
関連性がわからない人は、講師に聞いてみると教えてくれるはずです。
選択基準その5.試験の開始時間
税理士試験の試験日程は、多少の違いがありますが、毎年8月の前半の3日間で行われます。
そして、時間割も同じになっていて、最初の科目は朝9時から始まります。
そこで、朝が苦手な体質の人は、1時限目の科目を避けるという選択基準があります。
選択基準その6.大きな改正が予定されている科目
税法は毎年改正されるため、それに合わせた受験勉強が必要になります。
また、言葉は変ですが、受験生の中には、プロと呼ばれる強者が存在します。
合格していないので、受験生の立場一緒ですが、なぜか情報通な人達です。
受験初心者は、受験のプロと闘う必要がりますが、大きな改正があると全員一からのスタートになるというメリットがあります。
大きな改正があると、難しいと思い避ける人もいるため、逆に合格のチャンスだったりもします。
選択基準その7.実績のある講師の教室がある
税理士試験の合格には、専門学校に通うのが近道ですが、専門学校の講師も優劣があります。
有名講師は、それだけ実績があるため、通う教室のなかに、有名講師がいれば、その科目を選ぶのもいいかもしれません。
ただし、講師には相性があるため、有名講師だからといって自分に合っているとは限りません。
選択基準その8.試験勉強のボリューム
受験生には、働かないで受験に専念する人もいますが、大半は社会人です。
そのため、試験勉強する時間が限られています。
そこで、選択基準の一つに試験科目のボリュームもあります。
仕事と受験の両立をするためにも、試験科目のボリュームを確認しておきましょう。
まとめ
税理士試験の科目選択の基準を筆者なりにまとめてみました。
末広がりの8にするため、強引な選択基準もありますが、参考にしてみてください。