家計簿をつけているでしょうか?
家計簿をつけることで、一年間で100万円以上貯金できた人もいます。(眉唾ですが)
家計簿をつけて貯金が増える理由は、支出を記録することで無駄が見えるからです。
一時期話題になったダイエット方法の「レコーディングダイエット」と同じ原理です。
しかし、家計簿の欠点は、毎月の収支が分かっても、家計全体の財産が見えないことです。
毎月の収支がプラスでも、家計全体ではマイナス(借金)の家庭もあるのではないでしょうか?
そんなときに役に立つのが「簿記」です。
簿記で家計簿を付けることで、家計の収支と財産の両方が見えてきます。
そこで、簿記で家計簿をつくる方法を、数回にわたって紹介します。
このシリーズを読むことで、ワンステップ上の家計簿が付けられるようになります。
また、日商簿記3級レベルの知識が身につくため、日商簿記検定3級の受験、就職や会社の経理、所得税の青色申告特別控除の65万控除に役立ちます。
疑問に思うことや分からないことは、コメントくだされば出来る限りお答えしていきます。
なお、「簿記でつくる家計簿」のエクセルシートは、下記からご提供しています。
簿記で家計簿をつくる理由
一般的な家計簿は、毎月の収入と支出から黒字か赤字かを把握します。
しかし、それでは毎月の収支が分かっても、家計全体の財産がどれだけ残っているか分かりません。
家計で重要なのは、毎月の収支も大事ですが、預貯金の残高がいくらあり、ローン残高がいくら残っているかではないでしょうか。
簿記では、一つの取引に対して、二つ以上の勘定科目を使う仕訳(「複式簿記」という)で記録します。
この仕訳を使うことで、収支と残高という二つの視点で家計が見えるようになります。
簿記とは
簿記とは、会社で日々行われている取引を整理する、帳簿の記録方法をいいます。
簿記にはいくつかの種類がありますが、日本商工会議所が主催する簿記検定で使われる簿記を日商簿記といいます。
日本の企業の帳簿は99%以上が日商簿記を基準としているため、簿記を学ぶ人は日商簿記を学ぶことになります。
単式簿記と複式簿記
簿記の記録方式には、「単式簿記」と「複式簿記」があり、これから学ぶのは「複式簿記」になります。
この2つの違いは、取引の分解方法で、複式簿記のほうが細かく取引を分解します。
野菜を買った場合だと、それぞれ次のように違います。
- 単式簿記・・・野菜を購入。
- 複式簿記・・・野菜を購入し、現金が減った。
複式簿記では、一つの取引に対して、二つ以上の勘定科目(例で言う「現金」など)が出てきます。
「簿記でつくる家計簿」では、複式簿記を使って家計簿をつくります。
仕訳のルール
仕訳を学ぶためには、ルールを覚える必要があります。
このルールを守ることで正確な帳簿が完成します。
ルール1.仕訳は勘定科目のパズル
取引を仕訳に変換するには、勘定科目をパズルのように当てはめることになります。
仕訳はすごくシンプルな構造です。左右2つの区分に勘定科目と金額を当てはめるだけです。
左側を「借方」といい、右側を「貸方」といいます。
ルール2.勘定科目の性質を知る
簿記で使う勘定科目には、それぞれ性質があります。
勘定科目が減ったり増えたりする時のルールは、その性質によって異なります。
一覧にすると、次のようになります。
ルール3.借方と貸方の金額は必ず一致
複式簿記では、一つの取引に対して、勘定科目を2つ以上使います。
そんなとき、借方と貸方のそれぞれの合計金額は、必ず一致することになります。
一致しない時は、仕訳が間違っているサインです。
簿記でつくる家計簿のエクセルシート
簿記でつくる家計簿のエクセル-シートをダウンロードできます。
簿記の知識がない人でも入力できる簡単仕様です。
是非挑戦してみましょう。
[ダウンロード]
引用┃DLmarket
まとめ:目標の設定をしよう
「簿記でつくる家計簿」の目標は、ブログを読む人の自由です。
- 家計簿をつけてみたい
- 家計簿を複式簿記でつけることで、収支だけでなく、家計の財産も把握したい
- 日商簿記検定の3級に合格したい(その場合は、市販のテキストと一緒に勉強するのが良いです)
- 青色申告特別控除の65万円控除をしたい(65万円を受けるには複式簿記による帳簿付けが要件です)
- 会社の経理を自分で付けたい
それぞれの目的に合わせて楽しみながら勉強していきましょう。
なお、「簿記でつくる家計簿」は、毎週更新する予定です。
税理士による簿記の個別指導
日商簿記検定の3級または2級を学びたい人のために、税理士が個別指導方式でお教えします。
【募集要項】
- 科目・・・簿記3級または2級
- テキスト・・・生徒が用意した市販のテキスト
- エリア・・・品川区・大田区・世田谷区
- 指導場所・・・喫茶店・生徒自宅・弊社事務所
- 指導日・・・週1回~週2回
- 指導時間・・・応相談
(例)出勤前/日中/出勤後の1時間から2時間- その他・・・企業の経理課へ出張指導も可能
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