伊坂幸太郎『残り全部バケーション』読みました。
各章ごとに完結する短編ですが、全文が繋がって一つの大きなストーリとなるお話です。
伊坂幸太郎さんの小説はたくさん読んでいますが、今回も楽しく少し変わったストーリでおすすめです。
1分で分かるあらすじと感想
曰く『悪事の下請け、犯罪の派遣社員』を仕事としている岡田とその上司の溝口さん、そして元締めの毒島さん。
家族がばらばらになる離婚(解散)の日に、突然やってくる『友だちになろうよ。ドライブとか食事とか』という知らない人からのメール。
理由がわからずに連れ去られるわたし。盗難車で悪事の下請けをする溝口と大田。そして検問。
超高速粒子タキオンによって、未来からやってきた謎の男と、児童虐待する父親とその息子。
ストーカーに付きまとわれる弓子先生と、父がスパイの小学生と屋上から小学校を見張る謎の人物。
一見つながりのない一つひとつ作品が、最終的に一つの物語となるところは、さすがで、読んでいて飽きません。
また、伊坂幸太郎氏の作品全てに言えることですが、登場人物の会話がどこか浮世離れしていて、仙台という現実の場所ですが、パラレルワールドのファンタジーの世界のような気がしてきます。
最後のオチも秀逸で、シリアスな雰囲気の中に希望の光が指す感じは『バイバイ・ブラックバード』を思い起こさせます。
残り全部バケーションの名言・名セリフ
溝口『仕事の価値と報酬はあんまり一致しねえ。』
溝口『現実を見ろっての。いいか、夢ばかり見ててもどうにもなんねえぞ。』
溝口『飛んでも八分、歩いて十分、二分しか違わないってなったら、飛ばねえのか?』
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