美容院の店舗数は毎年増え続けています。新規出店数はなんと年間2000店!
厚生労働省の統計データによると、美容院の店舗数は、平成23年度で22万8千店。
平成13年度が20万5千店なので、10年間で2万店の増加、1年間では2千店が新規出店されている計算です。
そこで、美容院が増え続けている理由を考えてみました。
美容院の出店数の推移
美容所数及び従業美容師数の推移
美容院が増える理由
需要の増加
かつて理容店を利用していた人も、ヘアスタイルの多様化により、美容院へ行くことが増えています。
そのため、理容店は昭和60年の14万4千店をピークに減少し続け、平成21年では13万4千店となっています。
投下資本が比較的少ない
美容業は、小売業と違い仕入がないため、投下資本が低く抑えられます。
ただし、開業資金は、運転資金を含め900万円前後必要となるため、多くの美容師は日本政策金融公庫などから創業融資を受けて開業します。
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固定客がつくと軌道に乗りやすい
美容院の経営は固定客が多いため、固定客がつくと軌道に乗りやすい特徴があります。
では、固定客がつくとは、どのように判断するかといえば、同じお客が半年のうちに、2回か3回来店すると、固定客と判断できます。
美容院に行く頻度の平均は「3ヶ月に1回」と言われているため、半年ほどの判断期間が必要になります。
資格があれば独立可能
美容師が独立年齢は、30歳中頃が多くなっています。
多くの人が、美容学校を卒業後、美容院で勤務しながら10年前後修行し、独立という道を選択肢ます。
中には、もっと若くして独立する人もいますし、比較的若くして独立できる職種といえます。
市場規模が大きい
カット・トリートメント・シャンプー・セット代などを含むサービスの市場規模は年間5,000億円から6,000億円とも言われます。
この規模は、クリーニング業界の市場規模4,000億円よりも大きくなっています。
ビジネスモデルが確立している
美容師の業界は、新業態ではなく、利益が出る仕組みが整っている成熟産業のため、軌道に乗ると成功しやすい業種といえます。
ただし、成熟産業のデメリットとして、過当競争になりやすい点も考えなければなりません。
仕入がないため「売上=利益」となる
小売業の利益は、「売上-仕入」ですが、美容院は技術売上8割、店販売上2割で、ほとんど仕入れがありません。
そのため、売上がそのまま利益に直結し、労働するだけ利益が増える仕組みとなり、成功しやすい特徴があります。
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子供の頃に憧れた職業
子どもがなりたい職業ランキングを見ると2016年4月時点で、美容師は35位です。(前回は18位)
35位だと低いと思われるかもしれませんが、100位中35位ですし、上位の非現実的な夢と比べれば、現実的です。
美容師は子どもに夢を与え、やがてその子どもが大人となって、美容師となるのと考えられます。
[参考ページ]
引用│13歳のハローワーク
まとめ:需要の増加と競争の激化
美容院の店舗数が増える理由をまとめました。毎年美容院が増えるということは、それだけ需要があることの証明です。
ただし、店舗の増加は、競争が激しくなるということでもあります。これから新規出店は、いかに店の独自性を打ち出すかが重要となります。
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