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美容師なら知っておきたい『面貸し』のメリット・デメリット

投稿日 : 2016年6月18日 / 更新日 : 2016年9月19日

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美容院の経営者だけでなく、お客さんにも美容師の面貸し(ミラーレンタル)が浸透してきました。

面貸しとは、美容室に属さないフリーの美容師が、その美容室の場所と設備を使ってサービスを提供する形態をいいます。

利用させている美容院は、フリーの美容師から一定の料金を受け取ることになります。

フリーの美容師にとって、面貸しは確定申告や年金などでメリットとデメリットの両面があります。そこで、これから独立を目指すフリーランスの美容師のために、面貸しについてまとめました。面貸し美容師

面貸しのメリット

1.コスト削減

面貸し美容師として働いている場合は、従業員という立場でなく、個人事業主という立場になります。

個人で美容院を経営する場合は、開業時の設備投資と運転資金に900万円から1,000万円ほどの費用が必要となりますが、面貸しとして契約すると、この開業資金が不要となります。

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2.働き次第で収入アップ

面貸し美容師が、その美容室に支払う手数料は、大きく次の3つに別れます。

  • 売上高の一定割合(歩合制)
  • 場所・設備の使用時間(時間制)
  • 毎月同額(定額制)

給料制ではないため、売上が上がるほど、報酬も増えることになります。

将来の開業資金を貯める場合は、売り上げ次第で給料よりも近道になる可能性もあります。

3.就業規則に縛られない

経営者と従業員ではないため、労働契約ではなく業務委託契約を結びます。

そのため、就業時間や就業場所に縛られず、売上が上がれば、シフトに縛られず自由に働くことができます。

就業規則によっては副業禁止のところもありますが、面貸しであれば、複数の美容院と契約することもできます。

4.経営感覚が身につく

給与であれば、税金が差し引かれた手取額が振り込まれますが、面貸しの収入は手取額ではなく総収入です。

収入額から美容院へ手数料を支払い、必要な道具を揃え、税金や社会保険料を支払うことになります。

そのため、給料制で働くよりも、経営者としての感覚が身につきます。将来自分の美容院を開業する夢がある人には、予行練習として良い勉強になります。

面貸しのデメリット

面貸しのメリット・デメリット

1.安定しない立場

面貸し美容師は、従業員ではなく個人事業主のため、自分が働けなくなると、直接売上の減少に直結します。

従業員であれば、月額の給与は保証され、業務上のケガであれば労災がおりますが、フリーランスはそうはいきません。

ある程度の保証を得るためには、個人で損害保険や医療保険に加入する必要があります。

2.確定申告の義務

従業員であれば給与から税金や雇用保険が源泉徴収されますが、面貸し美容師は、自分で報酬と経費をまとめて税金の申告をしなければなりません。

毎年3月15日までに、前年の所得をまとめて、税務署に確定申告書を提出しなければなりません。

不安な場合は、2月のはじめ頃から市区町村や税務署で開催される『無料相談会』で書き方を相談しましょう。

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3.消費税のリスク

面貸しの収入は、消費税の課税対象となります。

前々年の税抜き売上が1,000万円を超えると、消費税を納める義務が発生します。

納める消費税を簡単に言うと、売上に含まれる消費税から、経費に含まれる消費税を引いた残りが納付税額です。

4.社会保険への加入義務

従業員であれば、雇用保険は必ず加入しますし、一定の規模であれば健康保険と厚生年金も加入し、費用は美容院が半分負担してくれます。

しかし、面貸しの美容師は、全ての社会保険に自己負担で加入しなければなりません。

将来の年金収入が不安な場合は、小規模企業共済などに加入した方が安心です。

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5.業務委託で生じる問題

面貸し美容師と美容院との関係が、実質では雇用契約であるにもかかわらず、契約書では業務委託契約にしている店舗があり、それが問題になる可能性があります。

自由裁量が許されることが前提の業務委託契約が、従業員と変わらない条件の場合は、雇用契約と判定される可能性があります。

その場合、消費税の課税判定や給与に対する源泉税や社会保険料で問題になる可能性があります。

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まとめ:面貸し美容師は将来独立する人におすすめ

美容院の面貸しのメリットとデメリットをまとめました。

結論としては、面貸しは将来自分の美容院を開業したい美容師にはオススメということです。

面貸しとして働くことで、自分の名前を売り、固定客を獲得できますし、融資を受ける際の自己資金の準備もできます。

デメリットで挙げた項目も、美容院オーナーとして美容院を経営する上では、どれも必要なことなので、独立前の良い勉強になります。

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