美容師や整体師が開業前に準備することは何でしょうか?
物件探しや事業計画、自己資金の確保などあると思いますが、それに簿記3級の合格も加えてみてはいかがでしょうか。
簿記3級に合格することで、経理の知識が身につくだけでなく、資金面でもコストカットに役立つメリットがあります。
そこで、これから美容室や整体院を開業する個人事業主のために、簿記3級に合格する具体的メリットを紹介します。
65万円の青色申告特別控除が使える
個人事業主が毎年申告する確定申告書には、『白色』と『青色』の2種類があります。
※青色申告を選択するには、税務署に承認申請書を提出しなければなりません。
『青色申告』を選択することで、所得金額から10万円または65万円を控除することができますが、簿記を使って帳簿を付けることで65万円の控除を受けることができます。※決算書に貸借対照表を添付しなければならない
65万円の控除を受けることで、実質的に55万円(65万円-10万円)の経費を追加できることになります。
[参考ページ]
引用│国税庁ホームページ
自分で確定申告すれば税理士報酬が0円
個人で事業をしている人の多くが、経理の知識がないために税理士に確定申告の依頼をします。
しかし中には、経理の勉強をして、自分で帳簿を付け、決算書を作り、確定申告をしている人もたくさんいます。そのような人は手間はかかりますが、税理士に対する報酬を払っていません。
また最近では、国税庁のホームページから決算書や確定申告書を作成できるため、専用ソフトを購入しないでも申告できるようになりました。
[参考ページ]
引用│国税庁ホームページ
経営者としての金銭感覚
簿記3級を学ぶことで、経営者としての金銭感覚が身に付きます。
経営者になると給与制とは違い、どれだけ収入があり、どれだけ経費で出ていくか、資金の流れを把握しなければなりません。
簿記を知ることで、基本的な損益と財産状況を計算できます。そしてそれは無駄な支出の防止に繋がります。
簿記3級は誰でも合格できる
簿記3級は、経理初心者のための資格のため、基本的に四則演算の知識があれば、誰でも合格できます。
勉強期間は、長くても1ヶ月もあれば間に合うので、開業の準備期間を1年とすると、十分可能なレベルです。
なお、日商簿記検定の3級の試験は、2月、5月、11月の年3回実施しています。
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まとめ:簿記の知識がコストカットにつながる
これから開業を目指す美容師や整体師のために、最低限の知識として簿記3級に合格することで生まれるメリットについて紹介しました。
- 65万円の青色申告特別控除が可能
- 税理士に頼まずに確定申告できる
- ワンステップ上の財務分析ができる
美容院や整体院は、開業資金が多く必要となるため、簿記の知識を活かしてコストカットを目指しましょう。美容師や整体師になる努力に比べれば簿記3級は怖くありません。