美容室を開業したときは最初の集客も兼ねて、開業前からお付き合いがあるお客さまに挨拶状やメールを送るのが最も効果的です。
しかし、挨拶状にも最低限のマナーがあり、感謝の意を伝えなかったり、あからさまな営業を行うとトラブルになることもあります。
そこで、開業の挨拶状の書き方やマナーについてまとめました。
これまでの感謝とこれからの応援
開業の挨拶状では、必ずこれまでのお付き合いに対する感謝の意を伝えます。
感謝の言葉には、次のような言葉があります。
- 『勤務時代は、格別のご愛顧をいただき、誠にありがとうございます。』
- 『◯◯(前美容室)では、なにかとお心遣いを賜り、厚く御礼申し上げます。』
- 『在職中は、いろいろとお心配りにあずかり、心より御礼申し上げます。』
また同様に、これからの応援や支援をお願いしておきましょう。
ただし、お客さまの引き抜きや、過度な営業をすると、前店舗とトラブルになることもあるため注意しましょう。
- 『今後とも、なにとぞご高配のほど、よろしくお願いいたします。』
- 『これからも、倍旧のご指導を賜りますよう、よろしくお願いいたします。』
必ず入れる開業の挨拶状のポイント
開業の挨拶状では、メインの本文の中に次のポイントを入れることで、分かりやすい挨拶状になります。
また、一つひとつの文章を短く簡潔にすることでより伝わりやすくなります。
- 誰が・・・オーナー美容師の名前
- いつ・・・美容室の開業日
- どこで・・・場所・最寄り駅・道順
- 何を・・・美容室の名前や特徴
開業の挨拶状の書き方の流れ
開業の挨拶状は、一般的にハガキの上から、6つの要素で構成されています。
- 宛名・・・『◯◯さま』
- タイトル・・・『開業のご挨拶』
- 前文・・・『拝啓~平素は~お慶び申し上げます』
- 主文・・・『さて、◯月◯日に~美容室◯◯を開業することに~』
- 末文・・・『略儀ながら書面をもちまして、ご挨拶申し上げます。』
- 別記・・・日付・名前・店舗名・連絡先・店舗住所など
開業の挨拶状の例文
[ 例文1 ]
◯◯様
開業のごあいさつ
拝啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別の御厚情を賜り、誠にありがとうございます。
さて、◯年1月10日に◯◯商店街に美容室◯◯を開業するに至りました。
在職中は、公私にわたり何かとお世話になり、深く御礼申し上げます。
新店舗では、これまでの経験を活かしつつ、新しいサービスにも力を入れていきたいと考えています。
未熟者ではありますが、今後とも変わらぬご支援のほど、よろしくお願いいたします。
まずは略儀でありますが、書面をもちまして開業の挨拶を申し上げます。
敬具
◯年1月13日
美容室◯◯
代表 ◯◯
[ 例文2 ]
◯◯様
開業のご挨拶
謹啓
時下いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご愛顧をいただき、厚く御礼申し上げます。
さて、私◯◯は、12月31日を持ちまして美容室◯◯を退職し、1月10日に◯◯駅前に下記の美容室◯◯を開業しました。
これもひとえに皆さまのお引き立てとご指導の賜と深く感謝しております。
今後、より充実したサービスを皆さま方にご提供できるよう、スタッフ一同全力で取り組む所存です。
独立後も今まで通り、より一層のご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
謹啓
◯年1月13日
美容室◯◯
代表 ◯◯
別記
美容室◯◯
所在地 横浜市◯◯区◯◯町1-1-1
電話 0123-123-4567
HP http://bauty-salon.jp
(おまけ)複数の挨拶状で開業の効果を高める
ハガキや手紙の挨拶状の他に、メールやSNSを使った挨拶状も併用することができます。
一定期間内に複数の手段で2回に分けて連絡することで集客の効果を高めてくれます。
たとえば、開業前または開業直後にFacebookやtwitterなどのSNSで開業の報告をし、開業して1ヶ月前後にハガキや手紙の挨拶状を贈ることが考えられます。
まとめ:開業の挨拶状の書き方に注意
美容室の開業の挨拶状のポイントやマナーについてまとめました。
メールで挨拶状を送る場合も、葉書の書き方と基本的なルールは変わりません。これから開業するオーナー美容師さんは参考にしてみてください。
丁寧な文章とできるだけ早い対応が挨拶状で成功する秘訣です。