先日、明治学院大学の資格取得支援講座が主催する座談会に出席してきました。
座談会では、税理士や会計士を目指す大学生と勉強方法や就職についてお話してきました。
しかし残念なことに出席者はそれほど多くなく、税理士や会計士って魅力ないのかなぁと勝手に納得しました。しかも独立開業を目指す人はもっと少ないし(´・д・`)
そこで、税理士や会計士を目指す大学生が減少した理由を個人的に考えてみました。
1.合格が難しい
まず、税理士試験にしても公認会計士試験にしても、試験勉強が大変で合格率が低いことがあります。
どちらの試験も制度の違いはあれど、合格率は10%前後と低く、会計系の試験では最難関です。
学生としては、尻込みするのも当然といえば、当然の合格率と言えます。
しかし合格率自体は10年以上前から大きく変動していないので、これが直接の原因ではなさそうです。
2.専門学校の受講料
まったく会計の勉強していない初学者が、専門学校に通い一から税理士試験や公認会計士試験の勉強をすると、料金は最低でも50万円は必要となります。
特別講座や直前講座を受講したり、不合格となり翌年も授業料を支払うと100万円近く必要となります。合格しないとそれ以上も!‼(゜ロ゜)
大学に通わせてもらい、さらに専門学校の受講料を親に支払ってもらうには、簡単な金額ではありません。
減少理由の一つとして、経済的な問題はありそうです。
3.就職が大変なイメージ
せっかく合格しても、就職できないというイメージがあるのかもしれません。
特に会計士は、平成21年頃は合格者数の急増を原因とする就職難があり、就職に対する悪いイメージが付きました。(その後解消傾向にありますが)
誰でも大学を卒業できる時代になったのに、資格をとっても就職できないと思えば、わざわざ勉強したくなくなるのかもしれません。
しかし、就職に関しては、団塊の世代の退職や人口減少もあり、逆に人出不足と言われるようになりました。また、就職が難しいのは、年齢の問題もあるため、若い大学生が心配することはないような気がします。
4.就職しても労働が過酷なイメージ
会計業界の労働環境について、俗に言うブラック企業のイメージがあるのかもしれません。
実際には、ブラック企業もあれば、ホワイト企業もあるので、これは入社して経験しないとわかりません。
これは運の要素が強いと思いますし、そもそもブラックの基準は人それぞれです。
しかし最近では、税理士法人や監査法人など組織形態が、個人ではなく法人となることで、労働環境も整備されてきたイメージがあります。
5.独立開業しても食えない
独立開業しても収入が安定せず、食えない職業というイメージがあるのかもしれません。
実際には、成功する人もいれば、上手く行かない人もいます。みんながみんな食えないわけではなく、努力して成功している税理士さんや会計士さんもいっぱいいます。
たしかに昔は看板を掲げるだけで、左うちわの時代もあったようですが。(うらやましい!‼)
まとめ:ネガティブイメージが強い
座談会で大学生とお話した経験から、税理士や会計士を目指す大学生が減少した理由を考えてみました。
大学生からの質問は漠然としたものが多かったですが、これは実際に就職していないので当然だなと思います。
そのため、イメージ先行で税理士試験や会計士試験を敬遠しているのかなと思いました。特にネットはネガティブな情報がほとんどですから。
ネットがない時代は、情報がないために、無謀と知らずにガムシャラに勉強できたのかもしれません。