税理士を探すときに、ポータルサイトを見て顧問料の低い税理士を選んでいませんか?
比較サイトの増加と、顧問料の相場が下がったことで、税理士を選ぶ選択肢が増えた反面、会計事務所と料金やサービス面でのトラブルも増えています。
そこで、税理士や会計事務所選びの5つのタブーを紹介します。これから税理士や会計事務所を探す方は、この記事を参考にしてみてください。
とにかく安い税理士を選んでいる
税理士の報酬規定が自由化されたことで、顧問料の安さを売りにする税理士が出てきました。その結果、全体の顧問料の相場も下がってきました。
ポータルサイトや比較サイトで顧問料を比較できるため、高いより低い顧問料が魅力的に見えるのも事実です。
しかし、いざ契約してみると、その内容は、仕訳数や問い合わせ数などの条件が細かく設定され、年末調整や法定調書は別途オプション料金が請求されることがあります。
一見安い顧問料でも、年間トータルだと、他の会計事務所と変わらない場合もあり、トラブルに発展することもあります。
ホームページに記載されている安い料金だけを信用して依頼すると、トータルで高くつく可能性があります。
会計事務所の規模で判断している
経理を依頼する方にとって、会計事務所の違いはよくわかりません。
そのため、会社規模や従業員数で判断することがあります。
しかし経理は『大手だから大丈夫』というわけではなく、大手が経理をしても税務調査があるときはあるもので、会計事務所の規模は関係ありません。
同様に、税務署OBの会計事務所だから税務署のコネがあり、税務調査がないという話もありますが、それも関係ありません。
個人の会計事務所でも親身になってくれる税理士の方が、長く良い関係を築けます。
経理を会計事務所に丸投げしている
税理士へ経理を依頼すれば、税務や会計は問題ないと思っているかもしれませんが、実際はそういうわけではなく、共同作業で経理を仕上げていくというイメージです。
領収証を丸投げすれば、決算書ができるわけではなく、毎月の請求書の発行や振り込み業務、給与計算・労務管理などたくさんの業務のうち、一部を税理士に依頼しているだけです。
それを知らずに、税理士がすべて解決してくれると思っていると、こんなはずではなかったと思うことがあるかもしれません。最初の契約段階でどのようなサービス内容なのかを確認する必要があります。
細かい月次資料で安心している
顧問料が比較的高い会計事務所では、毎月帳簿を締め、損益分析表や資金繰り表を作成してくれると思います。
月次資料をもらうと安心できますし、それを経営に活かすこともできます。しかし、時間が経つにつれて資料を見なくなる方も増えてきます。
目を通さない月次資料に毎月高い顧問料を支払っているケースがあり、もったいないなと思うことがあります。
自分の経理の目的を知ったうえで、必要なサービスを提供する税理士を探す必要があります。
先代から付き合いだけで契約している
良くも悪くも、税理士はお客さまの内情を知りすぎているため、昔から付き合いのある税理士を継続しているケースがあります。
しかし、上記のとおりですが、自分が必要としているサービスと、会計事務所が提供するサービスにズレがある場合は、契約を見直す勇気が必要になります。
『経営分析を税理士に求める方』『節税対策を望む方』『単純に申告書を作ってほしいだけの方』など、人によって経理や税金計算に求めるサービスは異なり、それぞれに適正な顧問料があるはずです。
まとめ:顧問料以外の基準を持つ
失敗しない税理士選びのポイントをまとめてみました。
どうしても比較の基準としてわかりやすいのは顧問料ですが、それだけを基準にすると失敗するケースがあることを分かってもらえたと思えます。
自分が経理に求めるサービスや目的を知ったうえで、税理士を選んでみてはいかがでしょうか。