当会計事務所では美容室の開業サポートをしていますが、お客さま(美容師)の年齢は皆さん30代です。そして実際に開業した年齢も30代前半となっています。
また、実際にお客様にはなりませんでしたが、開業や確定申告の相談だけされた美容師さんも30歳前後が多くなっています。そう!30代前半の美容師さんは開業のモチベーションが高いのです!
そこで、美容室を開業する年齢について30代前半が多い理由について、自分なりに考えてみました。これから美容室を開業する美容師さんは参考にしてみて下さい。
美容師としての自信がつく年齢
最近では大学卒業後に美容師を目指す場合もありますが、多くが高校卒業後の18歳ころから専門学校に通い美容師を目指します。
そうすると、30歳前後には美容室で10年近く勤務することになります。同じ仕事を10年続けるということは、当然一人前の技術は身に付いていますし、本人も美容師としての技術に自信を持っていてもおかしくはありません。
美容師の30歳前後は、技術面や精神面で次のステップに進みたいと考え出す年齢なのかもしれませんね。
美容室内の地位が上がり固定客がつく年齢
アシスタントとして美容室に入っても、経験を積みスタイリストになると固定客がつき始めます。そして順調に固定客が増えて、指名が増えてくるのが30歳前後です。
また、アシスタントが付き指導をしたり、店長などの役職が与えられるのも30歳前後です。この辺は、普通のサラリーマンとは出世のスピードが全く違います。
独立開業して当初の売上を支えてくれるのは、それまでの固定客です。逆に言えば、開業しても見込み客で売上を確保できる自信が出てくるのが30歳前後なのかもしれません。
収入に満足できなくなる年齢
店舗にもよりますが勤務している美容師の給与水準はそれほど高くありません。歩合制の店舗では働けば働くほど給与は上がっていきますが、それでも売上全部を収入にできるわけではありません。
美容師としての自信もあり、固定客も付けば現在の給与に満足できなくなってくるのは当然です。そうなると開業して収入を上げてみたいと考え始めるのが30歳前後なのかもしれませんね。
(おまけ)融資を受けやすい年齢
美容師の立場から考えた『美容室を開業する年齢が30代前半が多い理由』を紹介しましたが、税理士として開業をサポートする立場からしても30代前半という年齢は適しています。それが開業資金の融資の条件です。
融資を受けるには、いくつかの条件がありますが、それが揃うのが美容師の30代前半という年齢だからです。
具体的には『自己資金』『勤務経験』『税金等の滞納』などの条件があります。
詳しくは『美容室の開業準備│公庫に融資を申込む前にクリアすべき3つの条件』を参考にしてみて下さい。
まとめ:開業の条件が揃う年齢が30歳代前半
多くの美容師が30代前半という年齢で、美容室を開業する理由を考えてみました。
まとめると『精神面(自信)』『技術面』『経営面(見込み客)』『収入面』という条件が揃うのが30歳前後なのかもしれません。
一般的なサラリーマンだと30歳という年齢は転職のタイミングの一つですが、美容師にとっての30歳も開業や転職といった次のステップに進むタイミングなのかもしれません。